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安藤百福賞について
2016年度募集要項
2016年度安藤百福賞受賞者
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財団概要
食文化活動
岡田 哲子(おかだ てつこ) ベジタリアン料理研究所 華蒟菜(はなこんさい) 所長
2017年度「第22回安藤百福賞」受賞者
安藤百福賞 「大賞」
坂口 志文(さかぐち しもん) 大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 特任教授
業 績 制御性T細胞の発見と免疫システムに関わる食科学研究の基盤構築

受賞者は、免疫反応に関わるT細胞群の中に、過剰な免疫反応を抑える制御性T細胞が存在することを発見し、その機能を解明した。免疫とは、細菌やウイルスなどの病原体や異物を排除するために、生物がもつ防御システムだが、免疫が強く働き過ぎると自己免疫疾患やアレルギー症状などを引き起こす。受賞者は、制御性T細胞の増殖・活性化が、食物アレルギーの緩和や腸内細菌を介した免疫機能調節などに重要であることを示し、免疫に関する食科学研究の進歩に大きく貢献した。
安藤百福賞 「優秀賞」
原 博(はら ひろし) 北海道大学大学院 農学研究院 特任教授
業 績

消化管ホルモンを介した食品ペプチドの新たなメカニズムによる疾病予防

受賞者は、食品タンパク質の中に含まれるペプチドが、胃や腸に存在する消化管ホルモンの分泌を刺激することで、食欲や血糖値を制御することを明らかにした。大豆タンパク質の一種であるβ-コングリシニンから生成するペプチドが、食後の満腹感を生み出す消化管ホルモンであるコレシストキニンの分泌を刺激し、過食を防止することを発見した。また、米タンパク質由来のペプチドが、インスリン分泌を刺激する消化管ホルモンGLP-1の分泌を促進し、血糖値を制御することを明らかにした。受賞者は、食品タンパク質の消化物中に含有される特定配列のペプチドが、消化管ホルモン分泌に影響を及ぼすことを長年研究しており、今後、肥満や糖尿病の予防につながる消化管ホルモンを介した機能性食品開発への応用が期待される。


吉原 良浩(よしはら よしひろ) 理化学研究所 脳科学総合研究センター シニアチームリーダー
業 績

食べ物の匂いへの誘引行動を司る嗅覚神経機構に関する研究

受賞者は、モデル動物のゼブラフィッシュを用いた研究で、食べ物の匂いへの誘引行動を引き起こす脳機能メカニズムを解明した。ゼブラフィッシュが、非常に低濃度のアデノシンあるいはアデノシン三リン酸 (ATP) に強く誘引されることを見出し、その嗅覚受容体として機能する新規のアデノシン受容体「A2c」を発見した。また匂い物質としてのアデノシンが活性化する摂餌促進神経回路をゼブラフィッシュで同定した。これらの研究成果は、美味しそうな匂いに誘われるヒトの脳内メカニズムの解明や、魚類の養殖における摂餌促進物質としてのアデノシンの利用などへの貢献が期待される。

安藤百福賞 「発明発見奨励賞」
五十嵐 啓(いがらし けい) カリフォルニア大学アーバイン校医学部 神経科学・解剖学科 助教授
業 績

食の感覚を支える脳の香り記憶機構の研究

受賞者は、香りを記憶する脳のメカニズムについて、ラットを用いて、嗅覚情報伝達の神経回路網を同定した。香り情報を処理する脳の最初の部位である一次嗅覚野、続いて高次嗅覚部位である二次嗅覚野、さらに匂いを記憶する嗅内皮質と海馬におよぶ一連の領域の生理機構について、そのメカニズムを解明した。一次嗅覚野が膨大な香り分子の情報を、その香り分子の持つ官能基を元に分別していること、一次嗅覚野から二次嗅覚野へは、主に2種類の解剖経路によって香り情報が分解されて送られること、また香りの記憶が、ガンマ脳波によって嗅内皮質と海馬の情報交換を高めることにより強化されることを発見した。香り記憶の生理メカニズムの解明は、基礎医学分野のみでなく、食品科学の分野でも今後の研究の発展に大きく貢献すると考えられる。


樽野 陽幸(たるの あきゆき) 京都府立医科大学大学院 医学研究科 細胞生理学 講師
業 績

甘味・旨味・苦味に関わる味覚神経伝達の分子機構の解明

受賞者は、甘味・旨味・苦味の味覚情報を脳に伝える過程で、ATP (アデノシン三リン酸) を通過させるイオンチャネルCALHM1が重要な役割を果たすことを発見した。甘味・旨味・苦味を舌から脳へ伝える機構、つまり味蕾から味神経への神経伝達はATPが伝達物質であることは知られていたが、味蕾細胞からのATP放出分子機構については解明されていなかった。受賞者は、CALHM1というイオンチャネルがATP透過性を有し、味蕾における甘味・旨味・苦味を担うATP作動性味覚神経伝達の必須分子であることを発見した。また、ウイルスを用いて、マウスの味蕾細胞に遺伝子操作を行い解析する新たな技術を開発した。味覚情報の制御・調節につながるこれらの研究成果は、食の喜びを維持した生活習慣病予防食の開発など、食品開発への応用が期待される。

 
 
 
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